今回の研修会は、「自律自動運転」とその将来が注目される「人工知能」をテーマにどのようにして自律自動運転社会を実現させていくのか、そのグランドデザインの講演とそれらの技術を搭載したクルマが展示されるモーターショーの見学をセットにした。
1.講演
講師は、当財団広報誌「Traffi-Cation」の「人、クルマ、そして夢」のコラムに執筆をお願いしている「交通コメンテーター」の西村 直人氏に依頼した。
講演は、日本の自律運転戦略を担うSIP-adus(内閣府戦略的イノベーション創造プログラム自動走行システム)をベースに独自の哲学で技術開発を進める国内自動車メーカーやヘルスメーカーのオムロンの研究情報など、各業界を牽引するエキスパートが取り組む自律自動運転社会について、豊富な動画を交え分かりやすく解説された。また、自動走行システムを構築する要素、「認知」「判断」「操作」「人との協調(HMI)」について、将来像を踏まえそれぞれを多角的に解説された。
特に「2020年には自動運転車両が走ると言われている」ことに対しては、先進安全技術搭載車(自動化レベル2)が走るということで、モーターショー展示の様な未来車両は、ここ30年は走らないと説明、歩行者や他車とのコミュニケーション技術(AI)が先進安全技術レベルに追いつくことが自律自動運転の実現に繋がると解説された。一方で、将来的にも自動運転のスイッチON・OFFは人が行い、運転したい時にはスイッチをOFFにしてドライブを楽しむことができると強調された。
参加者からは、「自動運転とドライバーの関係が理解できた」「各メーカーが取り組む先進安全技術について大変勉強になった」「自律自動運転の理解が深まった」「授業に反映できる」との声が多く寄せられた。一方で「講演時間が短い」との声も寄せられた。
2.見学
見学は、講演会終了後から18:00の閉場時間まで各自、自由見学とした。今年は、プレビューデーに合わせての開催としたことで、「混雑せずゆっくり見学できる」との意見が寄せられた。